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●2012年2月号
■ 混迷する政治の現状と私たちの課題
   社民党副党首・参議院議員 又市 征治
 
 

■ 1. 新自由主義に回帰する野田内閣

与・野党から総スカンを食った菅内閣に代わり、昨年9月2日、自らをドジョウになぞらえて泥臭さを売る野田内閣が登場した。直後の内閣支持率は(20%前後から)60%前後にV字回復したものの、4カ月後の1月上旬の支持率は早くも30%前後に半減し、不支持が50%に達し始めた。「自民党はダメだ。民主党も期待外れだが、野田氏は少しはマシかな」といった国民の淡い期待も再び裏切られた格好だ。1月13日には問責2大臣の更迭を含めて内閣改造で態勢を立て直し1月24日からの通常国会に臨む構えだが、支持率低落と混迷は避けられそうにない。
 
内閣支持率低落の原因は次のような政策展開にあると言えよう。

  1. 「社会保障と税の一体改革」と称しながら、あるべき社会保障制度の全体像も示さず、また低迷する経済状況も省みずに消費税率を10%に倍増する方針
  2. 「震災復興」に便乗して所得税は25年間で、住民税は10年間で合計8.1兆円増税、法人税は5%恒久減税した上で僅か3年だけ2.4兆円を増税し差し引き法人税は25年間で10.8兆円の大減税へ
  3. TPP(環太平洋経済連携協定)に参加した場合のメリットやデメリットとそれに対する国内対策を何ら説明もしない(できない)まま関係国との協議を開始
  4. 「脱原発社会」を求める約8割の国民の意に反して、原発事故の原因究明と対策も不十分なまま原発の再稼動(存続)をめざし、かつ海外へ輸出する協定を締結へ
  5. 非正規労働の拡大に歯止めをかけ雇用の安定を図る労働者派遣法改正や国民の利便性を確保する郵政改革には消極的姿勢
  6. 物価や賃金が下落し続けるデフレ脱却どころか、憲法と国公法に違反する公務員給与の大幅削減でデフレを助長する姿勢
  7. 依然、米国の軍事戦略に追従して、沖縄県民を無視する米軍普天間基地の辺野古移設や「専守防衛」の国是に反する武器輸出三原則の緩和の姿勢

……など。
 
これらの多くは、政権交代の原点(三党連立政権の合意)を放棄し、自民党政権でさえできなかった反国民的な新自由主義政策の在庫一掃セールともいうべきものであり、これを勤労国民が支持するはずもない。
 
そもそも、09年の政権交代は何であったのか、野田内閣にその総括がない。
 
周知のとおり、自民党政権は、この10年余り、市場経済万能論に立つ新自由主義「構造改革」で輸出大企業の国際競争力の強化を強引に推し進めた。だがそれは、一部の大企業に利潤を増大させたが、所得、地域、雇用形態をはじめ社会のあらゆる分野に格差を拡大し、また相次ぐ社会保障の切り下げと相まって、国民の中にかつてなく不満や怒りを増大させ、「自民党政治には辟易した」の気分を広げた。だから09年の総選挙では、「国民の生活が第一」を訴える民主党や「生活再建」を訴える社民党への期待が高まり、政権交代が実現したのであった。
 
したがって、民主・社民・国民新三党の連立政権は、こうした事態を総括した上で、その『政策合意』(10テーマ33の政権政策)の前文で「日本経済を(外需偏重から)内需主導の経済へと転換を図り、安定した経済成長を実現し、国民生活の立て直しを図っていく」政治転換の方向を明確にしたのであった。
 
だから社民党は、政権離脱した後も、この『政策合意』から外れようとする菅内閣や野田内閣にも、「政権交代の原点に立ち戻って挙党態勢を築くべきだ」と一貫して注文をつけてきた。
 
だが、野田内閣のこの4カ月の政治は、前述したように2年前の政権公約を次々放棄し、外需主導を中心とする新自由主義政治への回帰を急速に強めてきたのである。
 

■2. 通常国会での主要な争点

通常国会では、東日本大震災の復興、景気・経済対策、外交・防衛政策など多岐にわたる論争が想定されるが、勤労国民の立場から以下の論点に触れておきたい。
 
(1)「社会保障と税の一体改革」 
社会保障は社会の持続的発展の基礎であり、憲法二五条の理念に基づいて「老後に安心できる年金、ほとんどお金がかからない医療・介護や教育・子育て制度」を確立する全体像がまず明確にされねばならない。その上で財源がどの程度必要で、これを所得税や法人税も含めて応能負担の原則に則って企業、国民に負担を求めるのが筋である。しかし、野田内閣の「社会保障と税の一体改革素案」はそのあるべき全体像が不明なまま、「2014年4月に8%へ、15年10月に10%へ」という消費税率の倍増計画が主眼である。つまり、「一体改革」は消費税増税の口実に他ならない。経済が低迷し、勤労者の所得が13年間下がり続ける下で「震災復興増税」を課し(法人税は減税)、さらに消費税倍増というのは愚の骨頂であろう。
 
増税の前にまだやるべきことがある。先の菅首相は、国会での追及に「消費増税は逆立ちしても鼻血も出ないほど完全に無駄をなくしたとき」と答えたが、例えば、

  1. 国から補助金や事業発注を受けた公益法人・民間企業への支出総額7兆円余(08年度)の徹底した見直し・削減や高額天下り役員の削減、
  2. 不要不急の公共事業、原発予算、防衛費や米軍への「思いやり予算」の削減、低い企業の社会保険負担の是正、
  3. 特別会計の積立金・剰余金の活用、
  4. 租税特別措置など不公平税制の徹底是正(「法人間配当無税」約2兆円含む)、
  5. 法人税・所得税・相続税等の累進制強化や資産課税の強化

……などで年間10兆円前後の財源を生み出すことが先決である。
 
野田内閣はこれから国民の目をそらすために、「国会議員定数の削減と公務員給与の削減」を喧伝している。だが、国会議員1人(公設秘書3人)の経費等が年間約4000万円として100人減らしても40億円程度である。それより少数政党が切り捨てられる民主主義にとってのマイナス面の方が大きい。また、労働基本権を制約された公務員労働者の賃金・労働条件はその代償措置である人事院勧告で守られてきたが、政府が一方的にこれを切り下げるとすれば、全くの無権利状態に陥る。そのためには憲法二八条に保障された労働三権を付与した上で、労使交渉で決めるべきものである。また公務員労働者の賃金引き下げは、未組織労働者の賃金水準の低下を招きデフレを助長することも忘れてはならない。
 
かつて「福祉目的」の美名の下、1989年に消費税が導入されたが、以来22年間に国民が納めた消費税総額は224兆円で、同期間の企業減税は208兆円であった。つまり消費税は企業減税の穴埋めにされた勘定である。だから88年と2010年の税収構造を比べると、法人税が35.3%から18.4%に半減し、消費課税が18.9%から43.9%へ2.3倍にも増え、こうした企業優遇策によって資本金10億円以上の企業の09年の利益剰余金(内部留保)は244兆円にも上ったのである。法人税減税は各国の引き下げ競争が原因(それがまた各国の税収減・財政危機の原因)であるから、むしろ各国政府と協調増税を図るべきである。
 
私たちは、今日の財政危機も考慮し、前述した改革が徹底され社会保障のあるべき姿も合意された上で、例えば年収500万円以下の所得の低い人たちの税負担を避ける戻し税付き消費税増税論が提起されるのであれば真剣に検討するが、これを放置し、低迷する経済を無視した消費税増税には断固反対する。
 
(2)脱原発・自然エネルギーへの転換
政府は12月21日、福島原発1〜4号機の廃炉に向けた工程表を発表した。

  1. 2年以内に使用済み燃料プールの燃料取り出しに着手、
  2. 20〜25年後までに溶け落ちた燃料を取り出し、
  3. 30〜40年後までに廃炉を終える

――目標である。すなわち原発周辺住民は少なくとも20年以上帰郷できないということだ。放射能汚染は15県に及ぶが、政府・東電の責任で1日も早い放射能漏れ防止や除染等を図り、また長期に帰郷できない人々の土地・家屋の買い上げ、移住と雇用対策などが必要となる。
 
他方、全国54基の原発に溜まった使用済み核燃料は約16.530トン(広島原爆換算で約66万発分。2010年末)に上り、なお増え続けている。これが無害化する数万年後まで安全に保管する施設はない。仮に貯蔵施設を作っても地震列島・日本で絶対安全の保証はない。歴代自民党政権と電力会社は子々孫々の代まで放射能汚染の危険に晒しながら、「原発は絶対安全で安い」と喧伝してきたが、その貯蔵や廃炉にかかる今後の莫大な費用は、結局、国民の電気料金や税負担にはね返ることになる。
 
福島原発事故を経験した今、国民の約8割が「原発の段階的廃止」を求めている。わが党は、全政党の中で唯一、「核と人類は共存できない」と一貫して脱原発・自然エネルギーへの転換を掲げて闘ってきた。福島原発の事故は私たちの力不足でもあり痛恨の極みである。だからこそ原発存続・輸出政策に断固反対する。原発に依存する社会を太陽光・風力・水力・地熱発電、燃料電池など再生可能な自然エネルギーに依拠する社会に1日も早く転換しなければならない。
 
そのためわが党は、昨年5月、『脱原発アクションプログラム』を発表した。その要点は、

  1. 新規原発建設中止、震源域立地や40年を超える原発の廃炉、稼働中の原発に厳しい安全基準を適用、
  2. 自然エネルギーへの転換を急ぎ、2020年までに原発をゼロに、
  3. 50年までには自然エネルギー100%の日本に

――である。
 
これを大きく確かな世論に高め、1日も早く国策にするために、各県の原水禁や平和センター、脱原発市民グループなどと共に全力を挙げねばならない。
 
(3)雇用安定こそ社会の基礎
今日、全勤労者の約4割=2000万人が劣悪な労働条件の非正規・臨時雇用であり、その多くは年収200万円以下である。今や就職を希望する若者の2人に1人が非正規の職しかない実状にあり、未来を担う若者が将来への夢や希望を奪われている。
 
憲法の第二五条や第二七条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、勤労の権利を有する。国はそのために努めなければならない」と定めている。終身雇用を壊してきたのが自民党政権の「構造改革」路線であった。しかし、野田内閣は、政権公約に基づいて連立三党が練り上げた労働者派遣法改正案を勝手に自民・公明と骨抜きにする案で合意した。
 
これに屈せず、必要に迫られている

  1. 不足している医療や介護、福祉、子育て、教育や環境などの分野の雇用創出、
  2. 非正規労働の正規への転換、
  3. 時給1000円以上の最低賃金、
  4. 長時間労働の規制

――などを求める「生活護憲」の運動を労働組合と共に強化しなければならない。現役労働者には子や孫たちの健康で人間らしく働く権利を実現するために奮起を呼び掛ける。
 
(4)国民生活に多大な影響を与えるTPP参加
TPPは、米国主導の環太平洋の経済連携協定で、加盟国の間で取引される工業製品や農産品、金融サービスをはじめ全品目について、15年をめどに関税全廃を目指す仕組みである。これに参加すれば、国内の農畜産業をはじめ、医療(国民皆保険)、医薬品認可、食の安全基準(遺伝子組換え、残留農薬)、投資(外国資本の自由化)、公共調達(公共事業)、郵政など24分野の市場開放を行うことになり、国民生活は多大な影響を受ける。
 
しかし政府は、TPPが日本にもたらすメリットやデメリットとそれに対する国内対策 ――例えば、「食料自給率50%」目標と「TPP参加で13%に低下」(農水省試算)に対する対策など―― を国民にまったく説明もせず(できず)、「平成の開国」を叫んできた。だから、わが党や多くの野党もTPP参加に反対や慎重を期すべきだと表明し、与党・民主党からさえ国会議員の半数が反対署名に名を連ねた。
 
今日的国際情勢の中で、日本は、成長著しい中国やインドを含めたアジア諸国との関係を深め共存共栄を図ることに重点を置くべきではないか。政府がTPPの協議を開始する以上、国民に24分野の交渉内容、論点、合意点などの情報を速やかに公開し、何が勤労国民の利益になるのか、農畜産業への打撃や国民生活への影響にどう対処するのかを明らかにすること、そして少なくとも重要品目の関税の削減・撤廃はしないなどの明確化を求めていく。そのためにも衆・参両院に「TPP交渉に関する特別委員会」の設置と交渉監視を求めていく。
 

■3. 民主党の分裂含みで総選挙へ

野田内閣と民主党は、自民・公明両党との政策協議・合意重視に転換してきた。そのため、この三党で9割の議席を占める国会の審議は形骸化の傾向を強めている。その下で自民党は、自らの政権時代でもできなかった政策や憲法改悪の具体化をも求めてきている。
 
他方で政府・民主党が自民・公明に譲歩すればするほど、自民党などは「民主党のマニフェストはデタラメだ、総崩れだ」との批判や難癖をつけ、政権奪還に向けて早期解散に全力を挙げる。こうした矛盾を抱え込んだ野田内閣と民主党は、早晩、その協調路線を見直さざるを得なくなろう。
 
こうした政治の混乱・混迷状況が、「自民党は嫌いだが、民主党もダメだ」といった政治不信と既成政党批判を高め、一向に生活が改善されない不満や苛立ちと相まって、大阪の維新の会などを台頭させていると言えよう。
 
他方、野田内閣の新自由主義回帰と自民・公明との協調路線は、民主党内に再び対立と抜き差しならぬ亀裂を深めている。
 
野田内閣の政策は、『国民の生活が第一』の公約に逆行しており、選挙区で自民党などとせめぎ合っている議員や予定候補者には耐え難い。だから「何のための政権交代だったのか」「『ウソつき民主党』と非難され選挙が戦えない」など、野田内閣と党執行部への不満・不信が高まっている。それが、先のTPP交渉参加反対や消費税増税反対の国会議員署名、一部議員の離党・新党結成に表れており、民主党の本格的分裂と政界再編が起こりかねない状況である。
 
しかし、官僚主導に乗っかる野田内閣はその路線を変えようとしない。党内の反対を押し切って消費税増税法案の年度内提出に突き進み、その目くらましで国会議員定数削減や公務員給与削減の法案を抱き合わせて、通常国会で成立を目指している。
 
「(消費税率を)実際に引き上げる前には国民に信を問う」としており、また秋には大統領選挙を控え対日要求を強める米国とのTPP交渉や沖縄の基地問題が厳しい局面を迎えるであろうから、国内の混乱前すなわち通常国会終盤の解散・総選挙を想定していると見られる。しかし、それも内閣と政党の支持率如何であるから、低ければ9月の民主党代表選挙直後の解散も選択肢と見ているであろう。
 
政界は一寸先が闇である。消費税増税法案や予算案をめぐる与野党対立、民主党の亀裂の深まり、それを横目に見ての自民党などの内閣不信任決議の提出などから、3月下旬頃も1つのヤマ、つまり民主党の分裂と政界再編が絡んだ政変もなしとはしない。
 

■4. 社民党の基本的スタンス

では、我々は、こうした情勢や動向にどう対応していくか。
 
1つは、「09年の三党連立政権の『政策合意』は4年かけてその実現を国民に公約したものであり、与・野党に分かれても三党の共同責任である」から、引き続きその実現を野田内閣に強く迫っていく。
 
この『政策合意』は、社会のあらゆる分野に広がった格差を是正し国民生活を再建するための社会民主主義的政策が中心であるが、これはわが党の要求を超えて国民への公約であり、政権交代の原点である。だから民主党内でもこの実現を求める声は根強く、野田内閣も表立ってこれを否定はできない。そして今日、これを「ムダだ、バラマキだ」と批判する財界・自民党などと勤労国民との攻防戦であるから、これを政府に守らせることは極めて重要な闘いである。
 
第2に、この『政策合意』を守らせる大衆闘争が何より重要である。
 
「構造改革」によって、全勤労者の約40%=2000万人が非正規労働を余儀なくされ、これが正規労働者への賃金抑制や「合理化」を招き、13年連続で賃金が下がり続け、年収200万円以下の勤労者が1000万人を越えている。そこへ震災復興増税で所得税は25年間2.1%増税、その上に消費税率が10%に倍増されようとしている。だから、労働組合が生活改善のために、企業に労働諸条件改善の闘いを強化すると共に、政府に対し消費税増税反対、労働者派遣法改正、社会保障拡充などの生活・制度要求を大衆闘争によって迫らなければ、生活は一向に改善されない。
 
また、多くの労働組合が民主党支持であるが、自らが支持する政権といえども勤労国民の立場から問題のある施策、例えば労働基本権回復なき公務員給与削減、消費税増税・法人税減税、沖縄の基地移設、原発輸出政策などにも毅然と抗議し改善を求めなければ、組合員の信頼と団結は落ち込んでいく。
 
連立三党の『政策合意』は、「憲法の保障する諸権利の実現を第一とし、国民の生活再建に全力を挙げる」ことを高らかに掲げ、鳩山内閣は子ども手当・高校授業料無償化・農家の戸別所得補償など国民の可処分所得を増やす政策を打ち出した。これを菅・野田両内閣は後退させてきたが、これは総資本の巻き返しもあるが、大衆闘争の不十分さの現れでもあろう。院内外呼応した闘いの強化が大事である。
 
第3に、総選挙を目前に控え、民主党との関係についてである。
 
党挙げて新自由主義・新保守主義の立場をとる自民党などと民主党全体を同列視すべきではない。前述したように民主党内では政権交代の原点復帰を求める声は依然根強くあり、また野田内閣の政策を批判し三党の『政策合意』を支持する労働組合・労働者も多数存在する。この勢力はわが党と連携・共闘できる条件がある。
 
だからわが党は、今や国民の中に高まる「自民党は嫌いだが、民主党もダメだ」という声に応え、野田内閣と民主党の誤った政策や姿勢を厳しく批判することは当然だが、他方では、今日的な労働運動の動向や国会内の力関係も直視し、民主党内で政権交代の原点復帰を求める勢力とも連携・共闘を図り、具体的な政策課題の実現を目指すことが現状ではベターな選択であろう。国会内でも、また選挙に当たってもその観点で対応していく。
 

■5. 確信をもって運動を起こそう

社民党は、21世紀初頭の国内外の情勢を踏まえ、「『平和・自由・平等・共生』の理念を掲げる社会民主主義の政治が、岐路に立つ日本社会の改革にとって必要不可欠な存在だと確信」(『社民党宣言』)し、その立場から日本の針路を模索し、様々な政策を打ち出してきた。例えば、わが党が掲げてきた国民の「生活再建」は鳩山内閣のスローガンとなり、その『政策合意』にはわが党の社会保障の拡充と所得再分配機能の強化を中心とした社会民主主義的政策が多く取り入れられた。また政権離脱を賭けて闘った米軍普天間基地の国外・県外移設の主張は沖縄県のみならず国民多数の世論となった。さらに長年訴え続けた脱原発・自然エネルギーへの転換は今や国内世論の大勢となっている。このように、わが党の政策・主張は先見性を持ち、国民の共感を得ている。
 
しかし、わが党への理解や支持を広げ切れていない。その原因は様々あるが、小選挙区制への改編、労働戦線再編に続く政界再編、そして大衆運動の著しい後退などによってわが党の影響力が削がれたことにあろう。
 
しかし社民党の後退に伴って、社会保障・福祉が後退し、非正規労働者が飛躍的に増大し、所得は下がり続け、格差と貧困が拡大し、「一億総中流」社会が壊れてきことは厳然たる事実である。
 
政権交代にもかかわらず、これらは一向に改善されず、国民の不信と不満は一段と高まっている。だからこそ、国民の「生活再建」を図る09年の連立政権の『政策合意』の実現を迫る大衆闘争の強化が不可欠なのである。したがって、引き続き脱原発運動、消費税倍増と法人税減税反対、社会保障の拡充、労働者派遣法の抜本改正、TPP参加反対、普天間基地の国外移設、違憲・違法な公務員給与削減反対、12春闘勝利などの大衆闘争を多角的重層的に推進しなければならない。選挙は日常活動の集大成であることを改めて肝に銘じ、奮闘しよう。
 
(12.1.14)
 

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