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●2016年8月号
■ 第24回参議院選挙を終えて
   ――改憲阻止の政治的統一戦線の構築を――
   小笠原 福司

   

■1. はじめに――改憲勢力が3分の2超す

第24回参議院選挙は7月10日、投開票の結果、与党の自民・公明両党に、おおさか維新の会・日本のこころを大切にする党の改憲2党(以下、「改憲3党」と略す)と非改選無所属議員のうち4人も加えた「改憲勢力」が165人となり、憲法改正を発議できる3分の2を超えた(詳細は、図表1を参照のこと)。
   

(図表1・クリックで拡大します)
   
2014年12月の衆院選で、与党はすでに3分の2を超える議席を確保しており、明文改憲が具体的な政治日程に上る可能性が大となってきた。1946年11月の日本憲法公布から70年。まさしく戦後政治は大きな転換点にさしかかってきた。
   
「安倍政権下での改憲」の賛否について共同通信社の10日出口調査では5割が反対。朝日新聞の11、12日調査では43%が反対。改憲勢力に3分の2を与えた有権者の半数が反対という「ねじれ」は、改憲への賛否が投票の決め手になったわけではないこと。改憲阻止の統一戦線構築の客観的条件があることも教えている。
   
以下、幾つかの視角から今次参議院選挙を概括し、今後の課題について考えてみたい。
   

■2. 選挙の争点と結果から言えること

・(1) 「憲法隠し」を徹底した安倍自民党
   
「この道を進み日本を豊かにしていくのか。あの暗く停滞した時代に逆戻りするのか。それを決める選挙だ」「最大の争点は経済政策だ」と、安倍首相は民主党政権時代の政策と比較をしつつ、演説時間の3分の1近くを経済政策に充てた。そして、都合の良い具体的な数字をあげて「アベノミクスの成果」を強調した。また、この間の安倍政治とは真逆の「保育士の処遇改善」「同一労働同一賃金」「最賃1000円の実現」「子育て世帯への支援拡充」など、この間野党が掲げてきた政策を、なりふりかまわず取り上げ争点をぼかす「クリンチ作戦」で臨んできた。
   
さらに、「一強」の自民党に対抗する32の1人区における野党共闘の成立で、日に日に高まる期待感に危機感を抱き、「政策も理念も一致しない野合だ」との「民共批判」を徹底した。その批判の言動には「一国の首相としての品格もない」とマスメディアからも指摘される始末であった。
   
一方で首相は、1月の年頭会見で「参院選でしっかりと訴えていく。国民的な議論を深めていきたい」と明言した憲法改正に遊説では最後まで一度も触れず、「憲法隠し」を徹底した(自民党は明確な形で公約に盛り込まず、公明党も公約で言及することさえしなかった)。告示直後のマスコミ各紙の世論調査で「改憲勢力2/3に迫る勢い」(これが低得票率の一つの要因になったとの指摘)との報道を受けて「憲法が争点になることを避ける」(国民の半数以上は反対の世論)戦術が中央、地方とも徹底された。
   
また安倍首相は、改憲案を最終的に承認するのは国民投票であることなどを指摘して「選挙で争点とすることは必ずしも必要ない」と説明した。しかし、それは違う。改正の論点を選挙で問い、そのうえで選ばれた議員によって幅広い合意形成を図る熟議があり、最終的に国民投票で承認する。これがあるべきプロセスである。国会が発議するまで国民の意見は聞かなくていいというのであれば、やはり国民主権、憲法は誰のものであるのかという根本をはき違えている。
   
さらに「どの条文から改正すべきか議論が収斂されていない」と首相は言うが、それこそが改憲に差し迫った必要性がないことの証左である。
   
   
・(2) 投票率と選挙結果の特徴は何か
   
「改憲勢力の2/3確保の阻止」が最大の争点として戦われ、今回から選挙権年齢が18歳に引き下げられ、約240万人の新たな有権者が誕生した(18歳投票率――51.17%、19歳――39.66%)。投票率は前回の13年の52.61%(選挙区)をやや上回る54.70%と過去4番目に低い投票率となった(但し、期日前投票は選挙人名簿登録者数の約15%にあたり、前回よりも約23%、304万人増となった)。
   
前述した自公の「改憲の争点隠し」とともに低投票率の要因として、「視聴率の取れない政治ニュースを扱わない」というテレビの姿勢であった。調査会社エム・データーの東京エリアの集計では、NHKを含む在京地上波テレビ6局の参院選関連の放映時間が、前回の13年より3割近く減ったことが分かった。中でも情報・ワイドショー系番組は民放では6割減だった。また、毎日新聞による平日夜に放送される看板ニュース番組の報道量調査では、日によっては東京知事選の方が多く報道される日もあった。極めつけは、NHKの夜の看板番組(『ニュース7』、『ニュースウオッチ9』)の7日、8日と選挙報道なしの異様さであった。安倍政権のメディアの巻き込み、「支配」、さらに今回ラジオは1局の代表取材のみ、「政権によるメディア選別が進む恐れがある」との懸念がだされている。
   
投票者の政党支持動向の特徴についても見てみたい。比例票で自民党は2011万票を獲得した。絶対得票率との関連で見ると04年以降は10%台の後半で推移していて、大きく変動はなく、低得票率に支えられている(ちなみに14年12月の総選挙比例区の絶対得票率は17%、小選挙区で24%)。
   
民進党は13年よりも462万票増やし、議席も前回よりも4議席増やしたが10年に比べると670万票少なく、改選前の45議席を割り込み32議席に留まり、「支持が回復した」とはいえない(連合組織内比例候補は、12人立候補して8人の当選、過去最高の211万票獲得、組合員の30.8%)。公明党は比例区でほぼ前回並みの757万票を得て、7議席を確保した。共産党は伸び悩んだとはいえ100万票弱を伸ばし改選議席は超えたが、前回の半分の議席に留まった。社民党は13年と比較して約28万票増やしたが改選前2議席から1議席となった(比例得票率は2.74%で、14年衆院選2.46%、13参院選2.36%よりを上回る)。
   
さらに朝日新聞の出口調査によると、今回初めて投票した18、19歳は、比例区では半数が自民党と公明党に入れたとのこと(今年2〜4月の世論調査と同様の結果、日経調査では40%が自民)。投票にあたって重視した政策は「景気・雇用」が28%と最も多く、次いで「社会保障」15%。「憲法」14%。さらに「子育て支援」13%となっている。年代ごとにみると、若年層ほど与党に投票し、年代が上がると野党の割合が増える傾向は今回も変わってはいない。ちなみに、自民党の勝因を聞くと、「ほかの政党よりましだと思われた」という消極的理由が63%と際立っている(読売新聞社調査)。
   
共同通信社の出口調査結果で見ると、無党派層は全体の20.9%で、14年衆院選(21%)、13年参院選(19%)とほぼ横ばい。票の向かった先では、民進党が比例で23.2%、選挙区で32.3%といずれもトップ(旧民主党――13年は5位、14年は3位)。自民党は比例で22.3%、選挙区で25.1%。13年参議院選、14年衆院選では自民党は無党派層の比例投票先として旧民主党を上回ったが、今回は逆転した。
   
共産党は13%(14年衆院選は16%、13年は12%)、おおさか維新は12%(14年衆院選・維新の党24%、13年日本維新の会14%+みんな15%)となり、前回から見ればいわゆる「第三極」としての位置は示せず半分弱の支持となっている(図表2は、日経新聞7月11日付、ほぼ共同通信社調査と同様)。
   

(図表2・クリックで拡大します)
   
   
・(3) 野党統一候補1人区の結果から言えること
   
「改憲勢力2/3阻止」を掲げて32の1人区のすべてで野党統一候補を立てて戦った。結果は、22敗11勝(プラス7県で40%以上の大接戦に持ち込む)となり、前回の29敗2勝からは大きな前進となった。自民党の選挙区での得票率は40.9%と、前回と比べ2%弱の減少。議席数も47議席から37議席に減少し、議席占有率は64.4%から50.7%と13.7ポイント低下した。野党は特に、東北6県と甲信越3県の計9つの1人区で8勝1敗と、自公にほぼ圧勝している。
   
勝利の要因として、朝日新聞の出口調査からみると、32選挙区の合算した自民、公明の支持率は52%。それを野党が上回ったのは無党派層の56%(前回参院選1人区38%)、公明支持の24%(前回15%)の2つの層に食い込むことで自公を上回ったとの分析である。
   
今回共闘した4党(民進党、共産党、社民党、生活の党)などの前回得票数の合計と今回の野党共闘候補の得票を比べると、32ある1人区のうち、27選挙区で得票数が増えている。得票率も26選挙区で上昇している。特に、東北での票の上積み効果が大きい。
   
各選挙区で野党4党が獲得した比例代表の得票数と比べても、28選挙区で統一候補が獲得した票数が上回っている。特に、山形選挙区では比例得票票の7割増まで統一候補が集めた。
   
河北新報11日付では、「東北 与党惨敗1議席 野党共闘、5県で奏功」の大見出しを掲げ、「野党共闘無党派に浸透 東北6選挙区5〜7割占める」との報道。また、信濃毎日でも「長野県内77市町村の76.6%に当たる59市町村でトップだった。衆院小選挙区別得票でも杉尾氏は全て最多」と、県内の1〜5区全ての衆院小選挙区で、野党統一候補の票が自公連合を上回ったとの報道。いずれも幅広い野党を中心としていわゆる市民も含めた共闘の結果としての勝利といえる。
   
震災復興の遅れ、農漁業を破壊するTPP、アベノミクスの「成果」が地方にはまったく届いていない。それを「政治の光が陰り、しぼむ人々の暮らし。野党共闘が花開く土壌は東北地方に広がっていた」(河北新報12日付)と、勝利の客観的条件が述べられている。
   

■3. 今後の政局・政治の行方を推察する

・(1) 「アベノミクスの加速」がもたらすもの
   
「アベノミクスを一層加速させよと国民から力強い信任を頂いた」と安倍首相は11日の記者会見で述べた。そして、大型の財政出動で景気を下支えする方針を述べた。
   
アベノミクスは、日銀の大規模な金融緩和による円安をテコに、輸出大企業を中心として空前の経常利益や株高を演出してきた。新興国の経済の減速や最近の英国の欧州連合(EU)離脱など海外要因もあって、今年に入り円高・株安が進行。日銀の金融緩和をこれ以上進めるには限界があり、財政による景気対策に力点を置かざるをえなくなった、とのエコノミストからの指摘。「アベノミクスは道半ば」どころか、自ら「破たん」を証明したようなものである。
   
その規模は総額20兆円から30兆円規模とも報道されているが、4年ぶりに公共事業などに使途を限定した建設国債の発行、さらには「財政投融資」(国が民間に資金を貸し出す制度で、特別会計で処理される。ずさんな投資が問題となり、2001年度から制度改革で事業規模を縮小してきたが、これを活用する。今はマイナス金利で資金調達できるが、将来、景気が良くなれば金利が上がるので、政府の支払う金利が増えて資金調達コストがかさむ。国民にそのツケが回ってくる)を使ってリニア中央新幹線の前倒し開業に向けてJR東海に3〜5兆円程度を貸し出しする。農林水産物の輸出基地。外国人観光客向けのクルーズ船を停泊できる港湾施設の整備。個人消費を盛り上げるための商品券の発行などが目玉とされている。
   
早速新聞各社の社説でも、「かつての政策、対策とどこが違うのか。まったくのバラマキではないのか」「建設、鉄などを中心とした一部の大企業が潤うのみではないのか」「財政健全化の目標は一層遠のく」などの指摘がなされている。
   
つまるところ大規模な経済対策は、これまで同様に一部の大企業の懐と、その企業の株を保有する富裕層のみを肥え太らせることになり、トリクルダウンどころか国民には「国家財政の悪化、赤字の累積」を理由にした社会保障の縮減、負担増を強いられることになる。これはいつか来た道の再来でしかなく、格差、貧困、二極化、将来不安の増大が重くのしかかることになる。
   
   
・(2) 進み始める改憲策動にどう抗するのか
   
7月11日の記者会見で安倍首相は、「いかに我が党の案をベースに(国会は次に必要な衆参各院の)3分の2を構築していくか。これが政治の技術と言っていい」と、選挙期間中封印していた本音を吐露した。そして、自民党が2012年にまとめた憲法改正草案を基に、秋から衆参憲法審査会を動かしたいと述べた。
   
共同通信社が11、12日に実施した全国緊急電話調査では、改憲に賛同する「改憲勢力」が3分の2を超える議席を占めた結果について「よかった」は24.2%、「よくなかった」は28.4%と評価が割れた。なお、「安倍政権下における改憲」については、「反対」が50%前後となっている。
   
もう一つ注目すべきは、改憲を目指す保守団体「日本会議」(田久保忠衛会長─憲法改正の国民投票を見据えた署名活動や地方議会での改憲を求める意見書議決運動を主導し、改憲運動を盛り上げてきた)が11日、「国民の間の憲法改正への理解が表れた結果であると受け止めている」「各党は民意を厳粛に受け止め、具体的な論議を加速させるべきだ」と民進党にも改正論議への参加を求めていることである(安倍内閣の閣僚20人中安倍首相を先頭に、神道政治連盟の会員が19名と日本会議のメンバーを中心に組閣)。
   
また、安倍首相は「マスコミは『改憲勢力が3分の2』と言うけれど、議員個人でみると改憲勢力はとっくに3分の2を超えている」と述べている。そして、改憲に向けた安倍政権の動きについて、民進党も賛成しやすい項目に絞り、民進党内の保守系議員の取り組みを画策して、野党共闘の破壊を図ろうとする動き、いわゆる「お試し改憲」である。取りざたされているのが、「緊急事態条項」「環境権」「合区の解消」「教育の無償化」などである。しかし、「この内容は現憲法で対応できるし、法律をつくれば実現できる」(首都大学木村草太郎教授・憲法)との指摘は多くの憲法学者の共通した認識といえる。
   
1回目は「お試し」を行い、国民的な関心を高めつつ、2度目は本丸の九条改正を打ち出してくることは疑いようがないといえる。それも安倍首相の自民党総裁任期期限となる18年9月までに九条改正が現実味を帯びてくる。そして、秋の臨時国会に打ち出す大型経済対策で景気を支えつつ、さらなる経済対策と改憲を公約にして12月に衆議院解散、来年度中に国民投票にまで一気に進むこともあり得る、との政治ジャーナリストの指摘も散見される。
   
そうした最短のシナリオをも含めて改憲策動・攻撃にどう抗するのか、新たな局面を迎えている。
   
   
・(3) 改憲阻止の幅広い戦線をどう構築するのか
   
今回の参議院選挙で32の1人区すべてで野党統一候補が実現をした。それは、「一強多弱」と揶揄された政治状況の中で、一気加勢に解釈改憲という暴挙に出た安倍政権への反作用として結実した、一昨年年から昨年にかけての新しい形での闘いであった。その主役はオールド社民と揶揄された団塊の世代であり、SEALDsに代表される若者、ママの会、学者の会など、いわゆる「市民」の自発的、継続的な行動が野党、連合を突き動かしたといえる(無論、そこには黒子に徹して団体、政党のまとめに尽力をした平和フォーラム、そこに結集する労組の存在があったことは言うまでもない)。
   
今後改憲策動が本格化する情勢下にあって、求められている課題は、参議院選挙で4野党と「市民」との共同によって野党共闘が組まれたが、こうした運動をさらに発展・深化させ、改憲阻止の統一戦線、共同行動の全国的な組織化が求められている。これを中道・リベラル、左からの統一戦線とすれば、右からの右翼的な統一戦線は前述した「日本会議」の運動になる。こうした改憲の是非をめぐって一大国民的な運動が想定されるが、相手を凌駕する運動の組織化抜きには現憲法を守ることはでき得ない。
   
今回の参議院選の戦いは現在の選挙制度が確立して20年、初めての経験で、それぞれの置かれた歴史的条件の違いもあり、野党間の協力、共闘の濃淡は当然にある。しかし、それは未知の経験であり、運動を前に進めながら一つひとつ克服する以外にないのではないだろうか。
   
参議院選挙を野党共闘で戦うにあたって合意された数々の政策、引き続きその実現に向けて安倍政権と対峙して闘い、改善を積み上げることである。こうした4野党による、実践(現実の雇用、生活、社会保障の具体的な改善)の積み上げを通して国民からの信頼と支持が得られる。それを迫りくる改憲阻止の闘いに意識的に結実しなければならない。
   

■4. 改憲阻止の政治的統一戦線構築の課題

最後に、改憲阻止の政治的統一戦線構築に向けて当面の課題について、以下問題意識を含めて述べたい。
   
一つには、「2/3」の意味を知らない有権者が「6割にも及んだ」(毎日新聞)との調査結果が出ていたが、多くの有権者は憲法改悪の法的な条件などについて知らない、知らされていないのが冷厳な現実である。また、有権者の投票に際して重視した政策順位でみても、「憲法」は3〜4番目となっている。
   
であるが故に、「憲法とは何か、何が謳われているのか」について学ぶことから始める必要があるのではないだろうか。それも自民党の改憲草案と比較しつつ、憲法を自らの問題として学ぶことが求められている。こうした学習会の輪は一昨年来、全国各地で取り組まれだしていると聞くが、その輪をいかに広げるのかである。
   
そして、改憲阻止闘争の中心的勢力はやはり組織された労働者である。だが、今回の参議院選挙においても連合産別組織内候補の得票率と組合員数を比較すると、約3〜4割しか投票していないと推察できる(この傾向は前回、前々回とほぼ同様)。この現状をどう変えるのか、職場からの労働運動の強化と同時に、政治・憲法学習会の組織化に全力をあげること抜きには、情勢が求める中心的勢力としての役割は果たせないといえる。
   
二つには、3の(3)で述べたが、国会内における4野党共闘をさらに深化させ、継続して安倍政権と対峙する院内闘争と、同時にそれと連動した院外の大衆運動をどう組織化するのか、という課題である。それは、引き続く総選挙闘争にむけた野党共闘の発展・深化ということでもある。
   
その際に既に4野党で共同提案している、「安保関連法案廃止」をはじめ、「介護職員などの処遇改善」「児童扶養手当拡充法案」「保育士等の処遇改善法案」「長時間労働規制法案」などについて、現憲法にも保障されている権利を、「生活、労働、社会保障に活かす」という観点から宣伝し、広げることを通して、現憲法を国民各層の中に定着させることではないだろうか。社民党吉田忠智党首は「活憲」と提起されているが、その観点での具体的な実践が求められている。それが、改憲攻撃の防波堤になる。
   
三つには、一つ目の課題で述べたが、改憲阻止闘争の要としての社民党、リベラル政党、勢力の強化、結集という課題である。参議院選挙における野党共闘の取り組み、この流れは当然後戻りすることはないし、させてはならない。これを発展・深化させるためには社民党、リベラル勢力の拡大と結集が不可欠の条件といえる。その主体性の強化への課題は今次参議院選挙闘争を通して培われたと思われるので、総括運動から全党員、支持者との共通認識にする取り組みを急ぐことである(別稿の各地からの報告を参照)。
   
さらに、重要になると思われるのは中央における院内共闘と連動した地方における野党共闘の取り組み、院外闘争との全国的な統一した行動、闘いをどう組織化するのか、という課題である。
   
前述したが、「日本会議」の右からの統一戦線に抗する中道・リベラル、左からの統一戦線の構築ということである。その形態と運動内容について、この間の積み上げてきた運動を土台として研究を行い、具体的な実践に踏み出すことが喫緊の課題となっているのではないだろうか。
   
   

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