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●2005年10月号
■ 激変するか日本の政治――小泉劇場のもたらしたもの
            (広田 貞治)

 
 ■ 総選挙で自民圧勝・民主大惨敗
 
 9月11日投開票で行われた第44回総選挙は、全都道府県で前回を上回り、7ポイント以上伸びて67%と高い投票率となった。2、30代の若年層の投票率も上がった。
 
「郵政民営化の是非を国民に問う」「改革をとめるな」の解散総選挙のコケラ落としで「刺客」「くの一」を次々と登場させ、スタートダッシュに成功した小泉劇場が歴史的な圧勝という形で千秋楽の幕を閉じた。青票派と刺客との戦いを連日マスコミに報道させ、ワイドショー的に演出すること、政策争点を郵政民営化一本に絞ることに成功した小泉自民党は、一部を除く旧来の支持者の再結集と無党派層の吸引に成功し、民主党以下を圧倒した。
 
単独で296議席、議席獲得率62%(戦後2番目)、微減で31議席の公明党と合わせた与党議席は327となり、3分の2を超えることになった。参院で否決されても、衆院で3分の2以上で再可決して成立させる道が開けたのである。民主党は大都市圏での小選挙区をはじめとして60議席以上失う大惨敗で、政権獲得どころか岡田代表の辞任という結果になった。共産、社民はほぼ現状維持、福祉社会や平和憲法を柱とする両党がなくなっては困る、強く大きくなってほしいとの声が根強いことの反映である。女性当選者は四三人で、急増し戦後最大となった。自民党は二六名全員が当選した。かなり世代交代は進んで議員の平均年齢は若返ったが、世襲議員や官僚出身議員は相変わらず三分の一前後の比率を占めている。
自民党が本当に変わるかどうかは分からないまま、多くの国民が幻想によって投票したことは、民主主義が劣化しているとの見方も強まっている。マニフェストは今回はすっかり影が薄れてしまったが、今後の帰趨は予測しがたい。 自民党の勝因は何か
「身内を切り捨てでも改革を断行する」小泉の決意と演出が「革新的」と映り、国民を幻惑したことにつきよう。それが小選挙区制度で増幅され劇的な結果につながった。特定郵便局長会など従来の支持基盤や長年中枢にいた党内実力者をも切り捨て、「改革を邪魔するなら自民党をぶっ壊す」「郵政改革を何としてもなしとげる」との年来の主張を実行した。「負けたら辞任する」と退路を絶ったことと合わせて、選挙民に小泉の不退転の決意を印象付け、「新しい自民党に期待をかけてみよう」という気分をもたらした。マスコミは権力チェックの機能を忘れてこれに手を貸し、他党の存在感が希薄になる結果となった。
 
「郵政法案の国民投票」「公務員天国を許すな」「郵政改革はすべての行財政改革に不可欠」「官から民へ金を流して経済活性化」という主張の繰り返しは、国民には「単純明快で分かりやすい」と受け止められた。優勢を伝えられた中盤意向は「勝っても任期延長はない」といった「けれんみのない政治姿勢」を印象付けた。先の見えない閉塞感から「変革」を求める国民は、政治・政策の本質はよく分からず、こうした小泉の演出に「変革」を瞬間的に選択したといえる。それを突破するパフォーマンスの野党は存在しなかった。
 
 もちろん、今回も公明党との選挙協力が基盤になり、相乗効果をあげたことを忘れてはならない。公明党が自民から離れた場合のシミュレーションは現在も有効である。
 
 ■ 民主党の敗因と今後の課題
 
 政権党の自民党が政権維持のために公明党との選挙協力を戦術上重視したのに対して、民主党は選挙協力の努力をしないで単独過半数獲得にこだわった。情勢分析が甘かったことと、自らが主流の保守派と非主流の革新派との共同戦線的な党であることを忘れて選挙協力を一顧だにしなかったことに敗因があろう。
 
 比例票で見ると、民主党は100万票(5%)減らしただけなのに、大惨敗を喫したのは、自民党が500万票(25%)増やしたこともあるが、選挙共闘の差が大きかったと言えよう。解散直後、公明の冬柴幹事長が「国民の声であれば民主との共闘も」と口を滑らせた際に、民主党の岡田代表は言下に否定、公明の神埼党首が「自民との選挙協力・政権協力を続ける」と冬柴発言を訂正、そのまま選挙戦を貫いた。社民にも数区で「棲み分け」をしただけで、真剣な選挙共闘を進めようという気配はなかった。
 
 小泉自民党の郵政一点突破戦術に対抗する政策の柱がなく、政治的立場もあいまいなまま、政権選択という抽象的な選択を迫ったのも的外れであった。選挙戦の途中で「貯金預け入れ限度額の引き下げで総貯金量の削減」を発表して自民・公明に攻撃されるなど郵政民営化に対する姿勢も国民には分かりにくかった。公務員人件費2割削減、郵政職員7万人削減などで自民党と競いあうなど、労働者の雇用や権利を守る姿勢に乏しかった。所得税や法人税の累進性の再強化で金持ちや大企業にそれなりの負担を昔のようにしてもらうことを一切言わずに、消費税引き上げだけを言うなど、自民と本質的に変わらないことが明らかになった。政党は労組に媚びることは不要であるが、労働者の生活や民主的権利、生存の安定などの政策を掲げ努力するのが労働者を重視する国民政党としては当然である。こうして勤労者の民主に対する期待が薄れ、政権交代のエネルギーはそがれた。一方、郵政民営化を急ぐ財界は、今回は自民党支持を強めた。
 
 社民や共産が憲法九条改悪反対を訴えたが、民主は一言も触れず、イラク撤兵も強調せず、結果的に自民・公明の争点隠しに手を貸し、平和に危機感を持つ有権者も民主に期待できなかった。ただ、アジア外交重視はときどき訴えたのは多少の救いであった。
 
 「政権準備政党」と自認するだけに、野党らしい抵抗精神に乏しく、政権党たるべく戦略戦術も欠けている民主党は、改めて自らを見つめなおさねばならない結果に直面した。ポスト岡田の代表選びでもめ、自民にかき回されるような事態に直面している。
 
 ■ 選挙制度から見た得票と議席
 
 小選挙区で、自民党は47.8%の得票で7割以上に当たる219議席を獲得したのに対して、民主党は36.4%の得票で4分の1以下の52議席しか取れなかった。得票では4対3なのに、議席では4対1以上の開きができた。東京では、自民が50%の得票で23議席、民主党は36%の得票で1議席しか取れなかった。民主党は大きく損をした。少数野党はもっと割を食っている。
 
 まだ詳細は明らかでないが、郵政法案に反対した議員や政党に対する小選挙区、比例代表での総得票は、どちらも賛成の議員や与党のそれを上回っているとの分析もある。
 
 民主党も、前回の躍進のみを基にして「比例定数を減らせ」などという、死票を増やし小政党を抹殺するような言い分は今回の結果を踏まえて考え直す必要があろう。劇的な選挙結果を招く小選挙区制よりも、単純比例代表に近い小選挙区比例代表併用制度に改めるほうが、民主的な民意の反映となる。ちなみに、今回の比例得票で同制度にすれば、ブロック制やドント式、選挙協力の変化を考慮に入れても、自民180前後、民主140強、公明60前後、共産30強、社民25程度、その他となるであろう。
 
 選挙制度については、小選挙区・比例代表並立制の矛盾をこのまま続けることは不適切であり、小選挙区・比例代表併用性に改めるよう、絶えず訴え続けることが必要である。もちろん、政権政党などは「比例復活は納得いかない、小選挙区に純化すべきだ」「小選挙区の方が政権交代も劇的に起こりうる」との意見も強まろう。
 
 ■ 財界と労働界の動き
 
 財界はあげて郵政民営化と新自由主義的構造改革、憲法九条改悪に賛成である。郵政民営化法案について言えば、何よりも財界が望むのは、340兆円の資金を民間金融資本にゆだねてほしいことであり、国民の安心のための貯金や保険料を投資・投機に回るリスクマネー化していくことである。これにアメリカの金融資本・禿げタカファンドも絡んでいる。
 
 日米独占資本共通の要求になっているので、大多数の国民にとっては有害無益なのに、民主も郵政民営化に反対できず、わけの分からない対応に陥ってしまったのである。財投問題は一応のけじめは付き、公共事業に典型的な旧来の政官業の癒着構造は持続できなくなっている。財政出動が少なくてすむ、自動車、IT、金融などの戦略産業を中心とする新たな癒着構造を構築中である。これが小泉構造改革である。
 
 日本経団連・奥田会長や経済同友会・北城代表幹事などは、安定感のある自民党の支援を表明し、直接間接の支援を10年ぶりに行った。内閣と協力しながら、景気の踊り場脱却宣言を歓迎、外資の買い越し協力を得ながら株価の上昇を図り、企業の利益の上昇などを相次いで演出し、高卒予定者の求人倍率の上昇なども発表され、マスコミ報道を自民有利に誘導した。構造改革が進んで、痛みから、良い方向へ向かいはじめたとの印象を国民に与えた。小泉・竹中ラインを側面から支援したのである。
 
 連合は民主党機軸を一層強めたが、実際に運動する活動家は減少し、労組の専従者などに限定されてきている。また、衆院はブロック制で、参院選比例区のように組織内候補を全国的に支援して当選させるという仕組みとは異なるので、労組の結集力もやや低下する。さらには、個人情報保護法の成立によって労組が推薦を機関決定しても組合員の名簿は出さなくなっている。組合員も昔のように組合のありがたみがなくなり、組合の言うことを素直に聞かなくなっている。民主に入れるにしても、個人で判断して投票している。
 
 こうして、連合の民主支援は全面的な効果をあげられなくなっている。民主党が労働者のために闘うことを避ける党であるから、なおさらである。民主党は「労組の支援を得ているから郵政民営化に反対した」と与党に攻められたので、さらに労組離れを強める可能性が高い。
 
 連合の組織人員は、非正規労働者(非組合員)の増大により、1989年創設時の800万人から700万人割れに追い込まれた。また、大企業労組は社会的労働運動、非正規労働者などと連帯する気風が弱く、官公労も自分たちの既得権を守ることにきゅうきゅうとしていると多くの国民にうけ取られた。残念ながらそういう風に労働者が分断された土壌があったから、小泉に郵政民営化で公務員攻撃を許す結果となった。一部に社民党への回帰現象があったとの見方もある。
 
 ■ 勤労国民の選択基準・その深層心理
 
 小泉政権4年5ヶ月の間に、構造改革で痛めつけられたはずの勤労国民が、なぜ自民党に地すべり的勝利をもたらしたのであろうか。その基盤に、限界に近づきつつある閉塞感をなんとか打ち破りたいとの願望が根強く、「変革」への期待が強かったことがあろう。それは窮乏化への抵抗という社会変革まで高まってはおらず、体制内変革でも良かったから、小泉に最も変革のエネルギーと魅力を感じ取ったのであろう。
 
 社民党や共産党は「弱者の味方」を強調したが、労働者が「労働者」と呼ばれるのを嫌うように、弱者と呼ばれたり、自分を位置づけることを嫌うのが、今日の庶民感覚である。したがって、「強い者も運の悪い人も助け合う社会」という訴え方が必要であろう。要するに、分かりやすく、聴いた瞬間に共感を覚えるような響きを持つキャッチコピーや演説用語を工夫することが必要である。小泉のワンフレーズ・ポリテイックスは巧みであった。昔の国学者の言葉や、織田信長、坂本竜馬などの言動を引用して、その効果を強めた。
 
投票日のNHKの調査で、投票基準としては年金が39%で最大、郵政が38%、政策・人物9%、政権選択8%の順であった。しかし、自民党は年金を争点からはずして、郵政一本に絞ったのであるから、選挙民の心理に矛盾が生じたと見るべきであろうか。そうではなく、年金問題は少子高齢社会、財源難などで大変なこと、歳出削減につながる行財政改革を進めなければならないこと、などをぼんやりと分かっている国民は「改革」を呪文のように唱え、前述したような演出を決断した小泉自民党に期待をかけざるをえなかったのである。
 
 逆に、民主以下にはそのエネルギーを感じ取れなかったのであろう。野党らしい野党の社民・共産は、一昔前の残滓であり、抵抗的であって創造性に欠け、なくなりかけている政党だと受けとめられてしまっている。残念ながらとくに若い世代にその感覚が強い。政治は、その時点の国民の意識を超えることは難しい。相当な分析と対策の樹立が求められる。いかに労働者的な「ものの考え方・政治意識」を広げていくかもあるが、分かりやすく抵抗を創造的に置き換えた政策や政治理念、魅力的なリーダーや運動の生来が待たれている。
 
 ■ 今後の国会の動向
 
 いずれにしても、圧勝した小泉政権与党は、大きな自信を持って政局に当たることになる。まずは次期国会で郵政民営化法を成立させるであろう。公務員に対する人件費削減と権利抑圧が強まるであろう。その次に、財政再建と社会保障原資の確保と称して、サラリーマン増税や医療保険料の再改悪など国民負担の増大が企図されるであろう。国と地方を合わせて770兆円の借金(国債)を孫子に残すなという宣伝が、またまた強まる。
 
 地方分権は、自民党の選挙で中央が地方を圧倒したことから弱まり、逆に国家主義的中央集権的な政策・手法が強まるとみるべきであろう。三位一体改革は区切りをつけられる可能性が高まる。
 
 総選挙直後に、自民・公明・民主の三党は、次期国会で改憲のための国民投票法を検討する「憲法委員会」を設置することで一致した。新議員の84%が改憲に賛成である。
 
 しかし、自民党が「勝ちすぎた」ことで、次のような矛盾が早晩立ち現れる。
第一に、「圧倒的な支持を得たのだから、責任を持って改革のスピードを上げる」として、国民生活破壊や憲法改悪、教育の反動化など国家主義的な傾向を露骨に進めれば、次の選挙でしっぺ返しをうける国民的土壌は残っている。
 
 第二に、小泉政権の延長となれば「任期中に消費税率を引き上げない」との公約と導入を急ぎたい財界や財務官僚、財政再建の兼ね合いといった難題は簡単には片付かない。
 
 第三に、イラク派兵延長へアメリカの要求は強まるが、いつ不測の事態が起きてもおかしくない状況であり、人命に関わる事件がおきれば批判を浴びる。
第四に、中国・韓国などアジア諸国との関係の再構築という難題を処理できるかどうか、靖国参拝をどうするか、アメリカ・ブッシュにどこまで追随するのかなど外交が悩ましい。
 
 第五に、自民党が単独で絶対安定過半数を獲得した結果、議会人事や政策の面で公明党との関係にひびが入るような事態が必然的に派生する。
 
 第六に、現在のような弱肉強食の新自由主義経済のもとでは、富める者はますます富み、貧しいものは自助努力で何とかしろ、という社会の矛盾が増大し、やがて大きな爆発や崩落に直面しかねないことである。小さな政府や競争至上主義が否定されるときが訪れる。
 
 ■ 社民党の前進に向けて
 
 社民党は45人が立候補したが、組織・財政力から言って目いっぱいであったろう。改選前を2議席上回る7議席(小選挙区1、比例代表6)、比例代表得票で前回を20%増の370万票を獲得し、事前に危惧された最悪の事態を回避することができた。東京と北関東で議席回復を果たしたのも、小さいが明るい材料である。しかし、後退・消滅をまぬかれたとはいえ、前職2、元職5、新人0で、最終議席を争う苦しい闘いであった。その中で、東京や神奈川、近畿などでの新社会党や革新無所属議員の支援は有効であった。
 
 社会党時代から長年にわたってリーダーを務めてきた土井たか子氏が近畿比例第5位で立候補、辻元清美氏の国会復帰に寄与しつつ世代交代を果たした。今後も護憲運動などの先頭に立っていただきたいとの声は強い。改めて敬意を表したい。
厳しい情勢の中で候補者を支えて奮闘努力した党員・支持者が、このささやかな勝利を契機に前へ進む力を一層強め、働く人々の暮らしや福祉、平和と民主主義を悪化させず、当選した議員を先頭に、訴えた政策の実現に向けた真摯な努力が求められる。
 
 しかし、今後の反転攻勢に向けては、どういう階級・階層にどういう政策でどういう働きかけを日常的に展開するかを少し絞って考えなければならない。社民党は労働者・市民の党である。労働者についていえば連合は上層労働者が多く、現状肯定的要素もあるので民主一本支持であるが、その中に社民党とその政策に理解と支持を得、広げなければならない。基本的には労働運動が社会変革の基盤であり、社民党の発展強化に不可欠である。
 
 未組織の恵まれない条件で働く人々の中には、労働組合は自分たちと無縁、自分たちより有利な条件を勝ち取って、その既得権を守るだけのいやな存在であるとさえ捉えている感覚が少なくない。まして、公務員は俺たちの税金でいい思いをしているとの声さえ起きるように仕向けられている。未組織労働者の大部分は、社会的には恵まれず、組織的に跳ね返す術や力ももっていないので、社会的な影響力は行使できにくい。したがって、選挙に有効な基盤にはなりにくい。
 
 それでも、1500万人を超える彼ら・彼女らが主体を形成し、政治的に高まり、小泉劇場に瞬間的発散を求めることのないようにならなければ政治を根本的に変えられないであろう。彼らとともに彼らの要求を引き出し、雇用や労働条件や年金や増税などで運動し、労働者の世界観を徐々に理解してもらうことが我々の戦略的な課題である。組織労働者が、連合評価委員会が指摘したように、非正規労働者を典型とする未組織労働者に、最低賃金制の引き上げや解雇乱用を防ぐ闘いで手をさしのべることが、長い目で見れば、自分たちの条件も守ることになるのだと理解してもらうように、粘り強い説得が党の役割である。
 
 労働者が分断され、非政治主義になった人もいれば、ホワイトカラー層では経済政策を主とした関心事とする人もいる。職場の問題を優先する人もいれば、地域社会を主として考える人もいる。市民派にもいろいろある。労働者の中に市民的自覚が高まっている。そうした複雑な勤労諸階層の心理にあわせて政権批判を展開する力量が求められる。
 
 平和が長く続き、戦争の悲惨さを知らない世代が圧倒的多数となった今日、平和への希求が希薄化してきている。国連などの決議による国際協調による平和創出には軍事力も必要だとする感覚も増大している。憲法九条改悪阻止やイラク撤兵という社民などの主張が選択肢に入らなかったことは残念だが、戦争がおきてからでは遅い。警鐘を鳴らし続け、憲法改悪を国民投票で阻止する努力は今後もきわめて重要である。
 
 このような課題の多さ・大きさに対して、組織力・財政力もノウハウ(手法)は落ちている。労働者思想と理論は、よく消化して展開しなければならないし、3、40年前の感覚では対応できない。重点項目を絞っていくつかの課題から具体的に取り組んでいかなければならない。
 
 また、社民主義政治を実践する現実的な力を得るには、従来の党の主体的強化にあわせて、労働運動の再建強化に加え、市民運動との連携、各種共闘の積み重ねによる革新的政治勢力の結集ができるかどうかが鍵である。しっかりした柱と、できるだけの広がりが必要である。07年の統一自治体選と参院選の勝利と改憲阻止は、主体の強化と統一戦線の拡大にかかっている。

(9月14日記)

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